【解説】映画「AKIRA」は「2019年 東京」をあまりに予見しすぎている。私たちにとって「アキラ」とは一体なんなのか? 感想レビュー

 

f:id:kazuyabaseball1625:20190114194518j:plain

 

 

2019年に入りとある動画を見つけました。

 

 

www.youtube.com

 

 

この動画をみて、

 

 

そうえば「AKIRA」は、「2019年の東京」を描いてたなと思い返し、

 

 

久しぶりに鑑賞したのですが、

 

 

 

この映画は2019年を生きる者として

 

 

絶対に見なければいけない映画だと再度思い返しました。

 

 

 

 

AKIRA」は間違いなく私たちの周りに潜んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

AKIRA」とは結局私たちにとって一体何なのか?

 

 

 

 

 

 

1988年に制作された映画「AKIRA」は

 

 

未来の私たちに向けて何を伝えたかったのか?

 

 

 

 

 

 

私の解釈、解説を加えながらレビューしていこうと思います。

 

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

1988年、関東地区に新型爆弾が使用され、第3次世界大戦が勃発した――。2019年、ネオ東京。金田をリーダーとするバイクの一団は進入禁止の高速道を疾走していた。しかし、先頭にいた島鉄雄は突然視界に入った奇妙な小男をよけきれずに転倒、負傷する。小男と鉄雄は直ちに現れたアーミーのヘリに収容され飛び去ってしまった。翌日、鉄雄を捜す金田は、少女ケイと出会う。彼女は反政府ゲリラの一員で“アキラ”という存在を追っていた。その頃、鉄雄はアーミーのラボで強力なクスリを連続投与され、不思議な力を覚醒し始めていた…。  

 

 

 

 

 

 

物語の舞台は「ネオ東京」と言われる、「2019年の東京」です。

 

 

 

 

そして面白いのが、「ネオ東京」も翌年に「東京オリンピック」を控えている。

 

 

 

 

 

この映画1988年に制作された映画なのですが、

 

 

 

見事に2020年に「東京オリンピック」が開催されると予見しているんですね。

 

 

 

 

 

 

その他にも前首相による税制改革により多くの失業者、暴徒化、復興。

 

 

 

 

 

劇中では若者の不良化で現実よりも確かに「荒廃したネオ東京」が描かれていますが、

 

 

 

 

 

今の私たちにとってものすごく身近で、

 

 

近い将来の私たちにとっても他人事にはできない「東京」が、そこには予見されています。

 

 

 

 

 

感想

正直この映画はものすごく難しいです。

 

 

 

 

物語はネオ東京にいる若者「金田」を主人公に、

 

 

 

 

 

金田の友人「鉄雄」が突如力を宿し、東京を破壊していく。

 

 

金田は鉄雄を救うべく戦いますが、

 

 

結局「AKIRA」という「触れてはならない力」が復活し、最終的にネオ東京は津波に飲まれ、

 

 

金田はそのネオ東京の中をひたすらバイクで走り映画は終わります。

 

 

 

 

ざっと普通に流れはこんなものです。

 

 

これを何も抽象化せずに見てしまうと、

 

 

この映画は何を伝えたかったのか?

 

 

「アキラ」とは結局なんだったのか?

 

 

という疑問しか残らない人が多かったのではないかと思います。

 

 

 

ただこの映画は「そこ」を抑えると、「未来」であった今の私たちに

 

 

ものすごくメッセージがこめられた映画だと理解できます。

 

 

 

この映画は2019年を生きる私達だからこそ見るべき映画です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからネタバレ解説

 

 

 

 

 

今の私達にとって「アキラ」ってなに?

 

「アキラ」は作品中では、ある超能力者として国が実験隊として作った

 

 

 

「実験体28号」の事を言います。

 

 

 

しかしこの実験体28号「AKIRA」はあまりにも強力なため政府によって長年封印されていました。

 

 

 

 

 

結局暴走化してしまったAKIRAは人々は「触れてはいけない力」

 

 

「制御できない危険な力」「神の力」などと表現します。

 

 

 

 

このことから考えられるのは、「AKIRA」は私たちにとって地震津波などの天災、人災を指していると思われます。

 

 

 

最後のシーンでも津波によてネオ東京は全滅しましたが、

 

あれこそ「AKIRA」の力だったわけです。

 

 

 

よって映画「AKIRA」は大地震、大災害、戦争など

 

 

 

「人々にコントロールできない力」を予見、暗喩しているわけです。

 

 

 

 

 

映画「AKIRA」が「2019年の若者」に向けたメッセージとは?

 

 

映画「AKIRA」、2019年を生きる私たちにこそ向けた映画だと私は思っています。

 

 

 

再度今年見返したからこそでもありますが、ものすごくメッセージ性を感じました。

 

 

 

 

 

AKIRA」が伝えたかったのは、

 

 

「若者の選択によって東京はどうとでもなるぞ」ということです。

 

 

 

 

 

 

これは良い意味でも悪い意味でもです。

 

 

 

 

 

あるシーンで

 

 

「この町は今や欲望に身を任せた馬鹿どもの掃きだめだ」という

 

 

大佐のセリフがあるのですが、

 

 

 

 

本当にそれこそ正しく「今の東京」だなと思います。

 

 

 

 

 

東京は今も昔も、「新しい人間が作ってきた町」です。

 

 

 

 

そしてこれからの「未来」もそうでしょう。

 

 

 

 

 

 

東京オリンピックを前に、「東京」はまた新しく生まれ変わろうとし、

 

切り捨てられようとされています。

 

 

 

 

この変化に適用できる人間が増えれば東京はもっと活気づくでしょうが、

 

 

適用できなければ「ネオ東京」の世界になっていく。

 

 

 

 

 

そして残念ながら今の東京を眺めていると後者に近づいてしまっているなという印象が強いです。

 

 

 

 

 

このまま東京オリンピックが開催されれば本当にどうなるか分かりません。

 

 

 

 

 

若者やこれから移住してくる外国人などの「新しい人間」が

 

 

また東京を作り替えていく世界に対して、

 

 

 

「若者」はどう選択するのか?

 

 

 

 

 

この「選択によって東京はどうとでも変わっていくぞ。」というメッセージを

 

 

 

映画「AKIRA」から込められていたと強く感じます。

 

 

 

 

 

AKIRA」はいろんな視点で「今」を考えることができる

 

 

ものすごく良質な映画です。

 

 

 

絵も88年代の映画とは思えないクオリティーなので、古いアニメーションが苦手な人でも見やすいと思います。

 

 

 

 

 

2019年、なにか「今」に対して感じる人がいるならば是非見てほしいと思います。

 

 

 

皆さんと是非議論とかしてみたいですね。